■2006年2月号
こんにちは。更新が遅くなってしまいすみません。
今月はいろいろ試飲会があり、フランス中のワインを試飲してきました。2005年の出来はどの地区でもよさそうです。本当に楽しみなビンテージになりそうです。
ただ、ボルドーの有名シャトーはすでに2005年のワインの価格の上昇は間違いないと言われています。
<最近は畑の写真だけでしたので、ボルドーの街の様子を撮ってきました。>
■体に良いワイン(1)
最近よく聞きますね。ワインは体に良い。自然派ワインはさらに健康に良い様な感覚を与えます。
また、いろいろな表示方式があり、消費者の方だけでなく、我々業者も完全に理解できていないのが現状です。
今回は、この自然派と呼ばれるワインの検証をしてみます。
まず混乱させられるのがいろいろな名称があることです。思いつくだけでもこんなにあります。
・ビオ(ビオ・ロジック)
・ビオ・ディナミー
・リュット・レゾネ
・テラ・ヴィティスetc...
まず、ビオとビオ・ディナミー。
基本的に、化学肥料、農薬、除草剤を使わないという方向性は同じです。ブドウ畑に出る病気に対して、ボルドー液と呼ばれる石灰と硫酸銅を混ぜた液体と硫黄は自然界に存在するものであるという考えのため、使用を認められています。
ビオ・ディナミーは有機肥料を使う際にも、活性化させたり、スプーン一杯の特殊な粉を撒いたり、月の満ち欠けで選定時期を決めたりなど少し神秘的なイメージが先行していますが、目的は自然との共存共栄であり、病気が出たり虫が来るということは、どこかのサイクルに支障が出ていると考え、その根本的な解決を図ります。
いろいろな機関がありますが、認められるには、3年半の間農薬、化学肥料、除草剤を使用を使用しなければ、認められます。
リュット・レゾネは減農薬法と訳されていますが、基本的には出来るだけ科学的なものは使わず、病気や虫が蔓延しそうなときにピンポイントで農薬を使い、使用量を抑えるという農法です。
テラ・ヴィティスは、基本的にリュット・レゾネと同じですが、農薬の使用を厳格にし、農薬の危険度によって色分けをし、一番危険が少ない農薬のみを使用します。リュット・レゾネが病気の治療目的で農薬を使用することが多いのに対して、こちらのテラ・ヴィティスは予防を主に農薬を使用します。また、ボルドー液(石灰と硫酸銅溶液)は土壌に悪影響を与えるという考えから、使用を禁止しています。
これら主な4つの違いを見てきましたが、共通して言えるのは、ブドウの栽培についてのみということです。
ワインはその後、醸造過程があり、ビン詰め、輸送と経て消費者の皆様に届きます。
有機栽培した野菜は収穫後、すぐ消費者の皆様に届きます。つまりいくら有機栽培をしたブドウでもその後の醸造の過程で添加物を大量に入れてしまっては、体に良いワインという観点から言えば、ずれて来てしまいます。
では、どうしてこのような制度が出来上がったのでしょうか?
生産効率を上げるため、いろいろな研究がされた結果、せっかく与えた肥料やもともとある養分を無駄に他の植物に取られないよう、除草剤が使われたり、殺虫剤、化学肥料の使用は今までの生産法とは劇的に変化しました。
その結果、土壌に本来居る筈の微生物が死滅してしまい、目に見える範囲での生産効率やブドウへの病気は減ったのかも知れませんが、微生物、植物、気候とのバランスが崩れてしまい、もっと大きな観点から見てみると、このままでは地球全体の環境や、人体に悪影響を与えてしまうとの危惧から出来上がりました。また、実際に農薬等に触れている農民自身を危険から守る配慮をしたのが始まりです。
しかし、現在では、「ビオ」という名がつけば、多少値段が高くても売れるので、何とか「ビオ」認定を取り、実際の畑は病気が蔓延し、とても良い状態ではないので当然ブドウの質も程ほどで、酸化防止剤もあまり入れず、その為何よりの酸化防止になる炭酸を入れ、普通のワインなのか、スパークリングワインかわからないようなワインを、「ビオ」ワインで体に良くて美味しい!
と言って流通しているワインが多いのが現状です。
かなり否定的な点だけを上げてみましたが、実際には、とても素晴らしい体に良いワインを造っている造り手もたくさんいます。
次回は、「本当に体に良いワイン」の話をご紹介します。
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