■2005年12月号
更新が遅くなってしまいすみません。
ブドウ畑はすっかり冬の景色になりました。
これから、3月まで一番辛い畑作業、剪定が始まります。
ブドウ収穫や、伸びた葉を切りそろえるなどの作業は機械で今現在できますが、この剪定だけは一本ずつ手作業で行わなければなりません。
1ヘクタールにおよそ6000本ほどブドウの木があり、40ヘクタールの畑を持っているシャトーですと240,000本の剪定をしなければならないことになります。
写真はボルドー地区のブドウ畑(2005年12月15日撮影)
■<食前酒とデザートワイン>
こちらもクリスマスモード一色です。クリスマスと言えばシャンパーニュ、そして、食卓に欠かせないのが、フォアグラ。
ボルドーでは、ペリグーという鴨の産地が近いので、上質のフォアグラが手に入ります。そのフォアグラに甘口白ワイン・・・最高の組み合わせです。
私はフランスに来る前、日本のフランス料理レストランでワインのサーヴィスをしていました。
その当時、先輩から教わったのが、食前酒にはシャンパーニュか、シェリー酒、次に辛口白ワイン、赤ワイン、そしてデザートワインとして甘口白ワイン、食後酒にコニャックなどのブランデー。という流れを言い聞かされました。
最初に甘口ワインや重たい赤ワインを飲んでしまうと、次に来るワインの味わいが分からなくなってしまう。というのが定説で本場フランスでもその通りに行っていると信じて疑いませんでした。
私が最初に行ったブルゴーニュでは、試飲をする際、赤ワインから試飲を始め、次に白ワインの試飲をします。
「ブルゴーニュの白ワイン品種シャルドネは、とても酸が強い。赤ワインの品種、ピノ・ノワールの味わいはとても繊細で、最初に白から始めるとその酸で、舌がやられてしまう。だからいつも赤から試飲するんだ。」
そしてボルドーに来てから最初に呼ばれたホームパーティーで、食前酒が甘口白のソーテルヌだった。
「ソーテルヌを初めに飲んでしまったら、次に何飲むの?普通は最後にデザートと一緒に飲むんじゃないの?」
『ボルドーでは食前酒と言ったら甘口のものが多いよ。貴腐ワインのソーテルヌだけじゃなく、ピノ・デ・シャラント(ブランデーのコニャック地方で造られる。ブドウジュースにコニャックの原液を入れて発酵を止めた酒精強化ワイン。)もよく飲むよ。なにより前菜でよく使うフォアグラの料理には甘口のワインが最高じゃないか。』
そして、デザートが出されると一緒にシャンパーニュがサーヴィスされた。
甘いデザートによく冷えた辛口のシャンパーニュの組み合わせは、食事で疲れた口の中をシャンパーニュの酸味と冷たさで引き締めてくれ、また泡が胃を活発にして消化がとてもよくなるような気がした。
もちろん今でもフランスのレストランで食前酒にシャンパーニュはいかがですか?デザートとご一緒に甘口ワインはいかがですか?と言われることの方が多いし、前記の『定説』は間違っているとは思わない。
しかし、食前酒に甘口、デザートと一緒にシャンパーニュの組み合わせも間違っているとは思わない。
何よりいろいろな定説に惑わされることなく、ご自分の味覚と相談して、新しい組み合わせを見つけることもワインの楽しみ方の一つだと思います。
クリスマスケーキとシャンパーニュ。最高ですよ。
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